中川ちょうぞう

2017.06.10

新しい官民連携の社会的投資モデル

(株)公文教育研究会が、学習支援や教室運営のノウハウを活かして介護予防分野に貢献する。
経産省の健康寿命延伸産業創出推進事業について、介護予防分野に、新しい官民連携の社会的投資モデルであるSIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)(※1)を導入するための実証調査を提案し採択された。

SIBの仕組みは、2010年にPPP/PFI(※2)の先進国イギリスで開発され、その後アメリカやオーストラリアでも導入されており、新しい官民連携の社会的投資モデルである。

(株)公文教育研究会は慶應大学などの協力を得て、認知症高齢者の脳機能の維持・改善に効果があることが科学的に実証されている「学習療法」と、認知症予防のための「脳の健康教室」の2つのプログラムを実施する。既に「学習療法」を導入している45の高齢者介護施設と、16の「脳の健康教室」が調査に協力する。

私はこの社会実験を大阪市北区で実施したかったが、区内では既に地元大学とタイアップした「介護予防のための百歳体操」が拡大時期に入っていたこと、医師会や介護施設などとの調整がつかず、残念ながら断念した。

私は兵庫県で公民連携(PPP)(※3)に取り組むことを公約に掲げているが、中でもSIBやPPP-REIT(※4)を導入したいと考えている。

優れたサービスに投資家が資金を提供し、民間事業者がその事業を実施することで削減できた財政支出などに応じて、自治体等が投資家へ成果報酬を支払う仕組み。

※1 SIB(ソーシャル・インバウンド・ボンド):新しい官民連携の社会的投資モデル。社会的課題の解決と行政コストの削減を同時に目指す手法で、民間資金で優れた社会事業を実施し、事前に合意した成果が達成された場合、行政が投資家へ成功報酬を支払う。

※2 PPP/PFI(パブリック・プライベート・パートナーシップ/プライベイト・ファイナンス・イニシアティブ):民間の資金・経営ノウハウを活用して効率的に社会資本の整備、公共サービスの運営を行っていく手法。

※3 PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ):「民間にできることは民間に委ねる」という方針により、民間事業者の資金やノウハウを活用して社会資本を整備し、公共サービスの充実を進めていく手法。

※4 PPPーREIT:、PPP事業の運営にJリート(投資家から集めた資金を不動産に投資し、その賃料収入などから得られた利益を投資家に分配する投資信託)を導入すること。

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